感染症ってなに?
「新型コロナウイルス感染症」ってどんな感染症?
新型コロナウイルス感染症とは?
- 症状 ▶︎症状 ▼
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- 発熱
- せき
- 関節痛
- 頭痛
- 倦怠感
- 嘔吐
- 下痢・腹痛
2019年12月中国武漢市で発生し、世界に広がっている新型コロナウイルス感染症。正式名称は、WHOにより「COVID-19(coronavirus disease 2019)」と名付けられました。COVID-19は日本全国にも拡大し、2020年4月7日、国は緊急事態宣言を発令しました。
COVID-19の特徴の1つとして、8割の方は軽症で経過し治癒する例も多いこと、高齢者や心・血管系疾患、糖尿病、高血圧、慢性呼吸器疾患などの基礎疾患がある人で重症化するリスクが高いこと、小児における重症例が少ないことが報告されています。2020年4月現在、ワクチンや根本的な治療方法は確立していません。そのため、治療は各症状に対する対症療法になり、解熱剤、鎮咳剤の投与、必要に応じて輸液、酸素療法、人工呼吸器の装着などを行います。
- ■流行の特徴と主な症状
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潜伏期間は1〜14日(5日間が最も多い)です。その後、発熱や呼吸器症状、全身倦怠感等の感冒様症状が1週間前後持続します。下痢、嘔気・嘔吐などの消化器症状がみられることもあります。また、症例により発症から1週間程度で重症化してくると考えられます。
未だ未知のウイルスでもあることから、いま重要なのは、感染拡大を最小限に抑えることです。小規模な患者の集団(クラスター)が、次の集団を生み出すことの防止に努める必要があります。集団感染の共通点は、「三密」と言われる「換気が悪い空間」、「人が密に集まって過ごすような空間」、「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」です。換気が悪く、人が密に集まって過ごすような空間に集団で集まることは避けてください。一人ひとりが、感染対策を徹底することが重要になります。
コロナウイルスの「コロナ」は、ギリシャ語で王冠を意味する言葉が由来となっています。顕微鏡で見たときに、ウイルスの表面に突起が見られ、かたちが「crown」に似ていることからその名がつきました。
コロナウイルスには様々な種類があります。例えば、ヒトに日常的に感染する風邪の原因となるウイルスもコロナウイルスの仲間で、4種類のHCoV(ヒューマンコロナウイルス)が確認されています。そのほか、動物から人間に感染し、重症な肺炎を引き起こす
SARS-Cov(サーズコロナウイルス)と
MERS-Cov(マーズコロナウイルス)、
SARS-Cov-2があります。SARS-Cov-2はCOVID-19の原因として、世界中に広まった新型コロナウイルスのことを指します。
どのように感染するの?
- ■主な感染経路
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感染の多くは、くしゃみやせきが原因です。ウイルスを含んだ飛沫が飛び散り、それを吸い込むことで感染します。空気感染は起きていないと考えられるものの、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話するなど一定の環境下であれば、飛沫がなくても感染するリスクがあります。
- ウイルスで汚染された手指を介して、目、鼻、口の粘膜から感染することがあります。ウイルスが付着したドアノブやスイッチなどに触れた手で目、鼻、口に触っても、感染する可能性があります。
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新型コロナウイルス感染症の予防・対策のポイント
手洗いを徹底
外出先から帰ったときや飛沫が付着した後、人と接触したときなど、こまめな手洗いを徹底しましょう。マスクを着用していてもウイルスで汚染した手指で目、鼻、口などに触ると感染する可能性があります。普段からしっかり手を洗う習慣をつけておくことが大切です。流水と石けんで十分に手を洗い、タオルの共用はひかえましょう。
アルコール手指消毒薬も効果があります。
⇒「手洗いの方法」について詳細はこちら
⇒チェックシート「手を洗うタイミング」はこちら
消毒剤の使い方
消毒剤の有効性についてはまだわかっていないこともありますが、コロナウイルスはアルコール消毒(70%)で感染力が失うことが知られています。厚生労働省では、手などの皮膚の消毒を行う場合には消毒用アルコール(70%)を、物の表面の消毒には次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)が有効としています。
⇒「次亜塩素酸ナトリウム製剤の特徴と注意点」について詳細はこちら
せきエチケット
人との接触をできるだけ避けるようにし、外出時やせき症状のあるときにはマスクをしましょう。マスクをしていないときに咳やくしゃみが出そうになったらティッシュや腕で、口と鼻を覆い、しぶきを周囲に飛ばさないよう心がけて。使用したティッシュはゴミ箱に捨ててください。ノンタッチ式ゴミ箱(フットペダル式、開放式)を用意しておくと良いでしょう。
もしも手のひらで口や鼻を覆ってしまったら、すぐに手洗いを。
なお、マスクが不足している状況では、布マスクを使用し、内側のガーゼを交換する、マスクを水洗いしてから乾燥させて再利用するなど、工夫をしましょう。
⇒「マスクの正しい使い方」について詳細はこちら
⇒チェックシート「マスク着脱のタイミング」はこちら
⇒チェックシート「マスクの使用方法」はこちら
密閉を避け換気をしましょう
密閉空間にしないよう、こまめな換気を心がけましょう。2方向の窓を1回、数分程度全開に、毎時2回以上換気しましょう。窓が1つしかない場合でも、扇風機や換気扇を併用することで換気の効果は上がります。
密集・密接を避ける
人混みに近づいたり、大きな声で話しかけることなどは避けましょう。他の人とは十分な距離(2メートル以上)をとりましょう。
学校・幼稚園・保育所等では?
緊急事態宣言が出され、保育園の休園や登園・登校自粛要請が広がっていますが、地域によって対応が異なります。今後も、感染の状況によりCOVID-19の対応策は変わることがありますので、お住いの市区町村のお知らせや都道府県・市区町村のWEBページなどで確認しておきましょう。
⇒その他注意すべき感染症はこちら
関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)
- 国立感染症研究所:コロナウイルスとは
- https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/9303-coronavirus.html
- 国立感染症研究所:IDWR 2020年第7号<注目すべき感染症> 新型コロナウイルス感染症(COVID-19
- https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2487-idsc/idwr-topic/9446-idwrc-2007.html
- Report of the WHO-China Joint Missionon Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)
- https://www.who.int/docs/default-source/coronaviruse/who-china-joint-mission-on-covid-19-final-report.pdf
- 令和元年度厚生労働行政推進調査事業費補助金 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業:「新型コロナウイルス感染症
(COVID-19)診療の手引き・第1版 - https://www.mhlw.go.jp/content/000609467.pdf
- 国立感染症研究所:新型コロナウイルス感染症に対する感染管理(2020年3月19日改訂版)
- https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/corona/2019nCoV-01-200319.pdf
- 厚生労働省:新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)
- https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q5
- 厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
- https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
- 厚生労働省:新型コロナウイルスの集団感染を防ぐために
- https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000601720.pdf