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- 感染対策の素朴なぎもん
日常でちょっと気になる…でも、調べたことないかも!という素朴なぎもんをまとめました。
豆知識をためて、正しい感染対策を習慣にしましょう。
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海外で野菜や果物に注意しなくてはいけないのは、なぜ?
- #感染対策
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ワクチンを同時に2種類うっても大丈夫?副反応が強くでたりしない?
- #感染対策
- #ワクチン
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「鳥インフルエンザ」は「インフルエンザ」と何がちがうの?
- #季節の感染症
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ワクチン接種後の副反応で健康被害が生じたらどうすればいいの?
- #ワクチン
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気温が低いと食べ物は腐りにくいのに、なぜ冬に「ノロウイルス」が流行するの?
- #季節の感染症
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手指用の消毒薬は体にとって安全?
なめても大丈夫?- #アルコール消毒
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下痢がつづく!
「ノロウイルス」などの感染症が原因の時、下痢止めを飲んでもいい?- #季節の感染症
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母親が感染症にかかった時に、赤ちゃんへ母乳をあげるのはNG?
- #感染対策
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鼻からも飛沫はでるの?
マスクがずれないようにするため?
マスクで鼻まで覆う必要とは?- #マスク
- #飛沫感染
- #感染対策
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花粉症があるから
換気がしづらい…!
換気をせずに感染症予防ってできる?- #3密回避
- #感染対策
- #花粉
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順番待ちの線って意味あるの?
人と人との距離
どうやって決めた?- #3密回避
- #飛沫感染
- #感染対策
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新型コロナウイルス感染症などを
予防するバンドル。
「バンドル」ってなに?- #感染対策
- #単語集
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ウイルスは、
放っておいたらなくなる?
感染力は弱くなる?- #これって迷信?
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夏にも感染症ってある?
子どもが体調を崩した時の
症状の見分け方は?- #季節の感染症
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3秒ルールって、ほんとにあり?
根拠はあるの?- #これって迷信?
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買い物した商品に
ウイルスは付着してる?
どのタイミングで消毒する?- #接触感染
- #感染対策
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スマホの汚れで接触感染?!
スマホをアルコール消毒してもいい?- #接触感染
- #感染対策
- #アルコール消毒
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手指消毒用アルコールは、
つけた量が多ければ多い程、
消毒効果がある?- #接触感染
- #感染対策
- #アルコール消毒
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使い捨てマスク、
どのタイミングで捨てる?
1度はずしたら?1日使ったら?- #マスク
- #飛沫感染
- #感染対策
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近くの人が咳してる…
お互いマスクをしていたら
大丈夫?
対応策はある?- #マスク
- #咳エチケット
- #飛沫感染
- #感染対策
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石けんをつけなくて
水で流すだけでも大丈夫?
効果があるのは…
アルコール消毒vs流水手洗い- #アルコール消毒
- #手洗い
- #接触感染
- #感染対策
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手荒れしない消毒薬ってないの?
消毒薬の効果が高いと
手荒れする?- #アルコール消毒
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ペットにも感染症ってうつるの?
ペットからうつる感染症って
あるの?- #ペット
- #感染対策
水道設備が整っていない地域の「水」に注意しましょう。
上下水道が整い厳しい水質検査が行われる日本国内では水道水を飲むことができます。しかし、水道設備が整っていない地域では、水道水に感染症の原因となる細菌・ウイルスが多く混入している可能性があるため、氷やうがいの水道水使用に注意が必要です。さらに、汚染された水で洗うと野菜や果物に細菌・ウイルスが付着することがあります。渡航時には、注意すべき食べ物や感染症について確認しましょう。
水や生ものだけでなく、口に入るものに注意しましょう。
加熱調理をしていても、赤みの残るお肉やハンバーガーは避けて十分に加熱したものを食べましょう。ブタ、シカ、イノシシ、ウシなどの動物が、汚染された水を飲み感染している可能性があります。保存状態のよくない食べ物もありますので注意しましょう。
海外で、食べ物や水からうつる感染症には「E型肝炎」「A型肝炎」「赤痢」「腸チフス」「コレラ」「ノロウイルス」などがあり、「E型肝炎」や「腸チフス」のように潜伏期間が長く、日本に帰国後発症することがあります。
赤痢菌のような少ない菌量でも感染の危険性があるものは、お箸などの食器類にも注意する必要があります。海外へ渡航する前に、渡航先で流行している感染症の情報を確認しましょう。
- 関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)
同時接種が原因で副反応が強くでることはないとされています。
赤ちゃんは必要な予防接種の数が多いため、同時接種により通院回数を少なくすることができます。また、予防接種期間を短縮することで、早くワクチンによる免疫力効果を得ることができます。同時接種によって効果に差がでたり、副反応が出やすくなったりすることはありませんが、ワクチンの種類によっては接種間隔をあける必要もあるため、接種スケジュールはかかりつけ医に相談しましょう。
「予防接種を受けるタイミングと注意」はこちら
新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種も可能です。
日本では、「インフルエンザ」は例年1月末~3月上旬に流行のピークを迎えますので、12月中旬までに予防接種を終えることが推奨されています。
新型コロナウイルスのワクチンは、一定の接種間隔をあけ、接種券を持つ対象者が接種可能です。接種タイミングがインフルエンザワクチンと重なる場合は、同時接種が可能となりました。
ただし、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチン以外のワクチンの同時接種については、2週間以上の間隔が必要です。
- 関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)
鳥インフルエンザは、ヒトへ感染することが稀な感染症です。
「鳥インフルエンザ」は鳥類の間で感染します。感染した鳥の粉末状になったフンを吸い込んだり、内臓に触れたりして体内に大量のウイルスが入らない限り、ヒトへ感染することは稀です。鶏肉や鶏卵を食べて感染したという事例の報告はなく、日本で発症した人は確認されていません。しかし、家畜間の流行によりウイルスが変異し、ヒトへ感染する可能性もあるため、感染拡大が起きる前に対処する必要があります。
海外(特に発生国)では、鳥との接触を避けましょう。
海外の一部地域では「鳥インフルエンザ」のヒトへの感染が報告されているため、渡航時は感染対策を行ってください。
認可されている「鳥インフルエンザ」予防のためのワクチンはありません。鳥との接触を避けて、鳥の排泄物に汚染されたものを触らないようにしましょう。手指衛生をしっかりと行い、鶏肉や卵などを食べる時は十分に加熱してください。
- 関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)
医師に相談し、救済制度を利用しましょう。
一時的な発熱や接種部位の晴れ・痛みなどの副反応と異なり、病気や障害が残った場合、予防接種による健康被害であることを厚生労働大臣から認定されると医療費や障害年金等の給付が受けられます。
ワクチンは接種する前に注意事項と副反応について確認しましょう。接種後の体調に不安を感じた場合は、予防接種をした病院で診断を受けましょう。
「予防接種、前と後の注意点」についてはこちら
定期接種と任意接種で救済制度が異なります。
定期接種の場合は「予防接種健康被害救済制度」であり、申請先は、予防接種を受けたときに住民票に登録していた市町村になります。
任意接種の場合は「医薬品副作用被害救済制度」であり、申請先は、PMDA(医薬品医療機器総合機構)になります。ただし、健康被害が出ている場合でも、以下のような場合には救済の対象とならない場合があります。
・製造販売業者による損害賠償が発生する場合
・救命のために処置し事前にリスクを認識していた場合
・対象除外医薬品によるものの場合
・健康被害の状況・請求期限の経過・医薬品の使用方法が不適切だった場合
詳細については「PMDA(医薬品医療機器総合機構)Q7」をご確認ください。
- 関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)
ノロウイルスは、気温が低く乾燥した環境に強いといわれています。
ノロウイルスによる食中毒や感染性胃腸炎は年間を通して報告されています。その中でも冬は、ノロウイルスが長期間生存できる気候環境が整い、牡蠣などの二枚貝が食べ頃を迎える時期です。そのため、接触機会が増えてノロウイルスに感染するリスクも高くなります。
牡蠣やアサリ等の二枚貝の中腸線(内臓部分)にノロウイルスが蓄積されています。
ウイルスは生存可能な環境であっても食物内では増えません。ヒトの腸管で増殖し、嘔吐、下痢、腹痛などを起こします。食物をしっかり加熱し、食べる前にノロウイルスを死滅させることが大切です。
ノロウイルスの症状や感染対策については「感染症ってなに?ノロウイルス」をご確認ください。
なめるのはNG。消毒薬ごとの使用方法を確認しましょう。
手指消毒薬の中には、手荒れ対策の保湿成分など添加物が入っています。誤飲すると健康を害す可能性があります。口や目に入った場合はすぐに洗浄し、病院で受診しましょう。それぞれの消毒薬が推奨している使用用途以外には使わないでください。
赤ちゃんが口に入れるおもちゃは、おもちゃの素材にあわせて消毒薬を選びましょう。
おもちゃにウイルスや細菌が付着していると、接触感染する恐れがあるため、消毒し清潔に保つ必要があります。消毒薬で拭き、しっかり乾かしましょう。おもちゃの素材により推奨する洗浄・消毒方法は異なります。誤るとおもちゃが傷むこともあるため適切な方法でケアをしましょう。
基本的には下痢止め薬は使用しません。
ノロウイルスに感染した時の下痢は、体内にあるウイルスを排出しようとする体の防御反応でおきています。そのため、薬で下痢を止めるとウイルスの排出が止まってしまい、回復を遅らせることがあります。下痢の症状がひどい時は、自己判断で薬を服用するのではなく、医師や薬剤師に相談しましょう。
ノロウイルスは症状がなくなった後も通常では1週間程度、長い時には1ヶ月程度ウイルスの排泄が続くこともあります。症状が改善した後も、しばらくの間は直接食品を取り扱う作業は控えましょう。
ノロウイルスの症状や感染対策はこちら
こまめに水分補給をしましょう。
嘔吐や下痢が続くと脱水症状を起こすことがあります。特に子どもや高齢者は気づかず、症状が悪化する可能性があるため、周りから水分補給を促すことが大切です。吐き気や嘔吐がひどく、水分を摂取しづらい場合は医療機関を受診しましょう。
- 関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)
母乳だけでなく、赤ちゃんが触れる母親の皮膚からの感染にも注意しましょう。
感染症によって授乳してはいけない場合がありますが、インフルエンザのような飛沫・接触感染を感染経路とする感染症において、母乳から感染するリスクは低いと考えられています。しかし、母親の皮膚に細菌やウイルスが付着していた場合は接触感染する可能性があるため注意しましょう。
症状が重く動きづらい場合や咳による飛沫感染の心配が残る場合は、搾乳をして、感染者以外の方が授乳することをおすすめします。母乳は乳幼児の栄養獲得や免疫力維持のために必要なため、可能な限り与えましょう。
すめします。母乳は乳幼児の栄養獲得や免疫力維持のために必要なため、可能な限り与えましょう。
感染症に感染した時や薬の服用が必要な時は、医師に授乳している旨を伝えて、授乳を継続しても問題ないか確認してください。
妊娠期からの母子感染に注意しましょう。
お母さんから赤ちゃんへ感染症がうつる母子感染には、お腹の中で感染する胎内感染、分娩時の産道を通る時に感染する産道感染、母乳感染と3つあります。赤ちゃんの健康を守るために、母親自身の健康維持も大切です。家庭内に感染症を持ち込まないように感染対策をしましょう。
「ママとパパの感染対策」はこちら
- 関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)
鼻から細菌やウイルスが
侵入することも。
感染者の咳やくしゃみによる飛沫が目・鼻・口の粘膜から侵入し、飛沫感染する可能性があります。そのため、マスクで口だけでなくしっかり鼻も覆い、飛沫を吸い込まないようにする必要があります。
鼻の横に隙間があると、その間から細菌やウイルスが入り込んだり、自分の咳やくしゃみから出た細菌やウイルスがマスクの外に放出されたりする可能性があるため、鼻の形にあわせて、顎下までのばし顔にフィットさせましょう。
マスクがずれて鼻が出てきた…あげる時にも注意しましょう。
下にずれたマスクをあげる時に、マスクの表面を触らないように注意しましょう。マスクの表面には細菌やウイルスが付着している可能性があり、その細菌やウイルスを触った手で他のものに触れると接触感染につながる恐れがあります。
マスクを触った後は、手指の消毒を行いましょう。
マスクの正しいつけ方・はずし方は「春も油断大敵!知っておきたいマスクの正しい使い方」をご確認ください。
どうしても窓が開けられない場合は換気扇を活用しましょう。
空気中の細菌やウイルス対策として、換気を行い空気を入れ替えることが大切です。
消毒薬を空中に噴霧しても空間の消毒はできません。眼や皮膚への付着、引火・爆発の危険がありますので行わないでください。
花粉症の方への配慮や冬場の室内温度維持、建物の構造などの理由で窓を開けることが難しい場合は、換気扇の利用やドアを開けるなどで換気を行いましょう。
効果的な方法で換気を行いましょう。
換気は1時間に2回以上、数分間程度行いましょう。
対角線上にある2か所の窓やドアを開放します。窓が1つしかない場合は、ドアを開けて扇風機を窓の外に向けて設置しましょう。
その他、換気のポイントは「新型コロナウイルスの消毒・除菌を正しく行うために②」の「空気中のウイルス対策」をご確認ください。
人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)あけて、飛沫による感染を予防しましょう。
会話や咳、くしゃみなどで飛ぶ飛沫に病原体が含まれている場合、それらを吸い込むことで感染症に感染することがあります。飛沫の粒子は、マスクをしていない場合約2m飛び散ります。マスクを正しく着用している場合は、ほぼ飛び散りません。
しかし、マスクをつけていても、鼻をだしていたり隙間があると漏れたりすることがあるので、正しくマスクを着用し、人との距離を保つことが大切です。
「飛沫とマスク実験」の動画はこちら
買い物はお店がすいている時間帯に。
レジで並ぶ時の人と人との距離以外にも、買い物をする時にできる感染対策を考えてみましょう。
・オンラインショッピングを活用する
・電子決済を利用する
・1人や少人数ですいた時間にお店に行く など
- 関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)
「束」の意味をもつ医療用語。
「バンドル(bundle)」=「束」の意味を持つ英語です。医療用語としては、「最良のケアを行うために、科学的に有効性のある3~5の介入法を組み合わせて行うことで高い効果を得ようとする方法」を示す時に用いられます。
- 出典)ディアケア
- > 用語集「ケアバンドル」
効果的な感染対策を組み合わせて行い、効果を最大現に。
感染対策も「手洗い」や「マスク着用」などを、それぞれ行うだけでは完璧な感染対策とは言えません。
自分自身や周りの人を守るためにも、感染対策と健康管理を可能な限り行うようにしましょう。
・感染対策:手指衛生、咳エチケット、ワクチン接種、換気やソーシャルディスタンスのリスクが重ならないよう三密の回避 など
・健康管理:規則正しい生活で体力と免疫力向上、体調不良を感じた時は休む など
ウイルスによっては数日間生存するものも。
ウイルスの種類と環境条件により異なりますが、新型コロナウイルスは空気中(エアロゾル)では3時間、プラスチックやステンレスの表面では72時間の生存が確認されました。時間の経過とともに減っていきますが、高頻度接触面にウイルスが付着していた場合、多くの人の皮膚にウイルスが付着することになります。
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こまめな掃除と手洗いで清潔に保ちましょう。
ウイルスのついた手(皮膚)で、目や口に触ると「接触感染」します。それらを予防するために、適切なタイミングで手洗い、手指消毒を行いましょう。また、屋内の場合は掃除、消毒を行いウイルスが広がらないようにしましょう。
掃除、消毒のポイントは「身の回りの清掃・消毒 からだの消毒」をご確認ください。
例年、食中毒や夏風邪が流行します。
「サルモネラ感染症」「カンピロバクター感染症」といった細菌性胃腸炎(食中毒)や、「プール熱」「手足口病」「ヘルパンギーナ」といった夏風邪などがあります。夏風邪は子どもを中心にかかりますが、大人にも感染する可能性はありますので、注意しましょう。
発熱やのどの痛み、下痢など同じような症状の感染症もあるので、家庭内で判断せず病院を受診して、適切に治療しましょう。
お子さまを看病する時の感染対策は「ママとパパの感染対策」をご確認ください。
インフルエンザの流行は冬だけではありません。
冬に流行するインフルエンザも、春や夏にかかることがあります。「夏だからインフルエンザではないだろう」とご自身で判断しないようにしましょう。
夏の感染対策として、下記に注意してください。
・換気:エアコンをつけていると換気を忘れてしまうかもしれませんが、定期的に空気を入れ替えましょう。
・栄養バランスの取れた食事を:暑くて食欲が落ちた時に免疫力が低下しないよう、しっかりと食事をとりましょう。
落ちても食べたい…!「3秒ルール」は日本以外でも。
「食べ物が落ちても短い時間であれば食べても大丈夫!」という日本の3秒ルールは世界にもあり、時間は5秒や10秒と国によって異なります。
世界にもあるということは本当?と思うかもしれませんが、科学的に実証されていません。
アメリカで細菌のついた地面に食べ物を落とした時にどれくらいの細菌がつくか実験した論文では、地面に落ちている時間にかかわらず、食べ物に菌がつくという結果がでています。地面についている細菌やウイルスによっては、感染症に感染することがあるかもしれません。3秒という短い時間だったとしても地面に落ちたものには注意しましょう。
それらを拾った時に、拾ったものから細菌やウイルスが手に付着することもあるので、手洗いもしっかり行いましょう。
- 関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)
商品ではなく、手指を消毒しましょう。
買い物に行くと、買い物かごや商品から細菌やウイルスが手に付着する可能性があります。細菌やウイルスを広げないためにも、出入り口で消毒を行い、買うものを決めて必要な商品以外に触らない、お店の滞在時間を減らすことが大切です。
購入したものに細菌やウイルスが付着しているか心配ですが、商品に触った後に財布や鞄などに触れていれば、それらも消毒する必要がでてきます。触れるもの全てを消毒することは難しいので、商品自体を消毒するのではなく、手指衛生を行うことをおすすめします。細菌やウイルスのついた手で口や鼻、目に触れることで接触感染します。顔に触れる手をきれいにしましょう。
スマホの細菌は、便座の約10倍の量!
日常的によく触るスマホには、多くの細菌が付着しており、コンサルティング事業大手のデロイト社のアメリカでの調査によると、アメリカ人の場合、1日に約47回も触っているといいます。2017年に行った研究では、スマホに約1万7000個もの細菌が付着しており、この量は、便座の約10倍にあたるという結果がでました。
「スマホをアルコール除菌したから安心」ではありません。
よく触れるものを消毒し、清潔にしておくことは、感染対策において重要です。スマホの消毒方法は各メーカーが公式Webサイトで公開していますので、手順と注意点をご確認ください。
しかし、全ての感染症において、スマホの消毒が効果的とは限りません。例えばノロウイルスやアデノウイルスといったノンエンベロープウイルスに対して、エタノールでの消毒は十分な効果が得られないことがあり、イソプロパノールでの消毒は効果が無いとされています。消毒方法に記載の消毒薬が全てのウイルスに効果があるとは限りません。
特に周囲で感染症が流行している時期は、スマホの消毒を行うだけではなく、手洗いや手指の消毒も徹底しましょう。
アルコールで消毒できる有効な微生物の種類は「アルコール消毒とは-消毒に使用するアルコール-」をご確認ください。
「消毒薬を多くつけた方が効果が高くなる」ということはありません。
消毒薬を使用する時は、それぞれの消毒薬の使用方法を確認して正しく使うことが大切です。
消毒薬によって異なりますが、使用量の目安はポンプ式の消毒薬の場合、下まで完全に押し切った時に出る量です。手の大きさによっても変わるため、両手にまんべんなく塗り広げて20秒程度おいても乾かないことを確かめましょう。
また、手荒れなどにより手に傷ができると、傷を避けてしまい両手を正しく消毒できないことがあります。手荒れを防ぐために、ハンドケアも意識して行いましょう。
消毒薬をつけてから乾燥するまで20秒以上待ちましょう。
消毒薬はつけてすぐに効果を得られるものではなく、消毒のために最低20秒は微生物と消毒薬が接触している必要があります。手が濡れていても拭いたり、乾かしたりしないようにしましょう。また、強くこすらず、指先から手のひら、手首まで、つけ残しがないようにまんべんなく塗り広げましょう。
手指アルコール消毒の正しい方法、使用手順については「アルコール消毒やってるつもり!?」をご確認ください。
マスクのつけはずしに注意して、1日使用したら交換しましょう。
医療従事者は、一度はずしたマスクは捨てて交換します。しかし、日常で都度交換することは難しいため、マスクを一時的にはずした時のポイントをチェックしましょう。
【机の上に置く場合】
机を除菌した後、もしくはきれいな紙ナプキンを置いた上に、マスクを置きます。この時、マスクの内側(顔にあたる方)を下にします。反対に置いた場合、机が汚染されたり、マスクの内側に飛沫が飛んだりする可能性があります。
マスクをポケットに入れる場合
マスクの内側が中にくるように折りたたみます。マスクの表面に細菌やウイルスがついている可能性があるため、端をもちましょう。マスクをはずす前、着用前には手を洗うことも重要です。
マスクケースに入れる場合
マスクの内側を中に折り、ケースに入れます。一度マスクを入れたマスクケースは細菌やウイルスがついている可能性があるので、取り扱いには注意しましょう。
不織布マスクを正しく着用した場合、マスクの飛沫防止効果はほぼ100%。
スーパーコンピューター「富岳」でマスクの効果検証を行った結果、不織布マスク着用で大きな飛沫の飛散をほぼ100%防止することが分かりました。小さな飛沫でもおよそ70%防ぎます。
50cm離れて聞き手、話し手それぞれどちらかがマスクをした場合の飛沫吸い込み量を計測した実験もあります。聞き手が不織布マスクを着用した場合は47%の吸い込みを防ぎ、話し手がマスクを着用した場合は70%の吸い込みを防ぎました。両方がマスクをすることで、さらに効果をあげ、75%の吸い込みを防止します。
近くでくしゃみや咳をされても、相手と自分自身、もしくは自分だけでもマスクをしていれば、ある程度の飛沫の吸い込みは防ぐことができます。
隙間から飛沫が出たり、入ったりしないように、正しくマスクを着用しましょう。
正しいマスクのつけ方は「春も油断大敵!知っておきたいマスクの正しい使い方」をご確認ください。
手がマスクを着用した場合は70%の吸い込みを防ぎました。両方がマスクをすることで、さらに効果をあげ、75%の吸い込みを防止します。
近くでくしゃみや咳をされても、相手と自分自身、もしくは自分だけでもマスクをしていれば、ある程度の飛沫の吸い込みは防ぐことができます。
隙間から飛沫が出たり、入ったりしないように、正しくマスクを着用しましょう。
正しいマスクのつけ方は「春も油断大敵!知っておきたいマスクの正しい使い方」をご確認ください。
- 関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)
適材適所でどちらかを実施しましょう。
流水手洗いとアルコール消毒、どちらも十分な効果があります。必要なタイミングにできる方をどちらか行いましょう。
消毒する時の注意点
・手指に見える汚れがある場合は、まずは汚れを落としましょう。汚れをしっかりと落とせるのは流水手洗いです。アルコール消毒ではなく、石けんを使った流水手洗いをしましょう。水道がない場合は、なるべく汚れを拭き取ってからアルコール消毒しましょう。
流水手洗いの時の注意点
・手洗い後に拭くタオルに気をつけましょう。タオルに微生物が付着している場合は、手洗い後すぐに手が汚染されることになります。タオルの共有も避けましょう。
・手洗いの方法、時間で効果は異なります。手洗いなしの状態で約1000万個ある微生物が流水15秒手洗いで約1万個に減少します。しかし、それでも微生物が手に残っているので、ハンドソープできちんと手を洗うのがおすすめです。
実験では、【ハンドソープで10秒または30秒もみ洗い後、流水で15秒すすぎ】で数百個、【ハンドソープで60秒もみ洗い後、流水で15秒すすぎ】で数十個、【ハンドソープで10秒もみ洗い後、流水で15秒すすぎを2回繰り返す】で数個に微生物が減少しました。
手を洗った後は、消毒薬を使用する必要はありません。
正しい手洗いの方法は「手洗い・消毒を毎日の習慣にしよう!」をご確認ください。
- 関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)
手荒れが起こる原因は「刺激」もしくは「アレルギー」。
水仕事をしていると手が荒れるのと同様に、消毒薬の使用で皮脂が洗い流され、皮膚バリアが壊れて水分も奪われます。水分を奪われ乾燥すると皮膚に細かな隙間ができ、微生物や異物が侵入し炎症を引き起こしやすくなります。この炎症によって手が荒れることが多いです。人によっては消毒薬に対するアレルギーで皮膚炎や蕁麻疹が起こることがあります。
また、手指用に設計されていない消毒薬を使用するとアルコールの脱脂作用により手の脂が取れて、手荒れに繋がることがあります。それぞれの消毒薬の適用範囲が間違っていないかを確認しましょう。
手が荒れ、かさつきやひび割れによる出血が起こると、その傷から感染症の原因となりうる細菌やウイルスが入る可能性があります。また、傷に染みる痛みで正しい手洗いができなかったり、手洗いの回数が減ったりして、感染対策が十分にできなくなるかもしれません。対策を行いましょう。
手洗い・消毒とハンドケアをセットで行いましょう。
ハンドケア製品は、皮膚の状態によって選びましょう。
アルコール手指消毒薬は、手荒れに配慮しているため、目に見える汚れがない場合は、流水による手洗いではなく、消毒を行うというように、タイミングによって手指衛生の方法を変えるのもおすすめです。
イヌやネコに新型コロナウイルスが感染したという症例も。
新型コロナウイルスが、ヒトからイヌやネコ、動物園のトラやライオンに感染したという事例が報告されています。しかし、ヒトからヒトへの感染が主で、動物への感染事例は少ないです。
人と動物が共に感染する可能性のある感染症を「人獣共通感染症」や「動物由来感染症」といいます。
家族のようなペット、お互いのための感染対策を行いましょう。
動物由来感染症には、破傷風や腸管出血性大腸菌感染症などの感染症が存在しています。スプーンやお箸の共有など過度な触れ合いはやめましょう。動物を触ったあと、動物の糞便を処理した後はしっかり手を洗いましょう。
イヌやネコ、鳥のようなペットの他に、蚊やダニなどの生きものにも気をつける必要があります。特に海外に行く時には、日本では身近にない感染症も流行していますので、渡航先の状況を確認して、必要な場合はワクチン接種を行った上で渡航しましょう。
動物由来感染症の種類や症状・予防方法については「厚生労働省 動物由来感染症」をご確認ください。
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