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- 今日から使える!「これってナゼ?」を調べよう!
毎日どんな感染対策をしていますか?
たとえば、家や学校でこんなことを言われたこと、ありませんか?

ウイルスや細菌(さいきん)は、さまざまな経路から体の中に入り、感染します。
この3つは、それぞれちがう経路による感染を防ぎます。
そのため「どれか」1つをするよりもできるだけ「全部」するとよいでしょう。
思いつく感染対策、それぞれが
どの感染経路の予防になるのか分類し、している感染対策がなぜ必要なのか考えましょう。
主な感染経路は次の3つです。
STEP1で出した感染対策を「ナゼ、する必要がある」のか、考えたことはありますか?
理由がわかると、正しく感染対策をする意識ができるかもしれません。
4つのナゼについて、感染症の専門(せんもん)家坂本先生にお話を聞きました。
いっしょに考えながら、身近な「ナゼ?」を調べてみましょう。

- 監修:坂本 史衣 先生
- どうして病気が起こってどうしたら防げるのかを勉強する公衆(こうしゅう)衛生学の専門家です。感染症を防ぐしくみを作って、病院の中での感染症を防ぐ仕事をしています。
※「もっと知ろう!」やリンク先のページは
坂本先生の監修ではありません。
わたしたちの身のまわりには、細菌(さいきん)、ウイルス、寄生虫など、たくさんの目に見えないくらい小さな微生物がいます。こうした微生物の多くはふだん人に悪さをしませんが、なかには病気を引き起こす細菌やウイルスもいます。これらを病原体とよびます。
病原体が手や体にくっついているだけでは「感染した」とはいいません。病原体が体の中に入りこんで増えることを「感染する」といい、それが原因でなんらかの病気や症状(しょうじょう)があらわれたり、検査結果に異常がみられたりする状態を「感染症」とよびます※。たとえばわたしたちが「かぜ」とよぶのは、おもにウイルス感染で起こる鼻やのどの症状をまとめていう時の名前です。
※実際には感染と感染症の区別はそれほど厳密に区別されているわけではありません。
感染症を起こしていても、症状が現れる場合と現れない場合があり、症状が出るまでに時間がかかる場合もあります。また、症状が現れる前から、他人にうつることがある感染症もあるため、日々の感染対策が必要なのです。

※実際には感染と感染症の区別はそれほど厳密に区別されているわけではありません。
感染症を起こしていても、症状が現れる場合と現れない場合があり、症状が出るまでに時間がかかる場合もあります。また、症状が現れる前から、他人にうつることがある感染症もあるため、日々の感染対策が必要なのです。
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感染するかどうかは、病原体の性質や量=感染力の強さと、その人の免疫などていこう力のバランスで決まります。
免疫とは、病原体から体を守るしくみで、わたしたちの体が元気な時によく働いています。しかし、免疫がうまく働かないと感染するリスクが高まるため、手あらいやうがいなど日々の感染対策が大切です。ワクチン接種という方法もあります。
下記のような免疫の働きが十分でない人が感染症にかかると、重症(じゅうしょう)になってしまうことがあります。
●高れい者:年をとると免疫さいぼうの活動がおとろえるため、免疫の働きが低下した状態になります。
●乳幼児(にゅうようじ):人は生まれてからワクチン接種や感染することを通して免疫をかくとくします。こうした経験が少ない乳幼児は、免疫の働きが弱いです。
●妊婦(にんぷ)、病気のちりょう中の人:いつもより免疫機能が弱くなっています。熱がある、くしゃみやせきがでる、だるい、食よくがないなど、具合が悪いときには、感染症にかかっていることがあります。いつもとはちがう体調の変化を感じた時には、しっかり体を休めること。そして、赤ちゃんやお年寄りなど免疫が弱い人たちにはできるだけ近づかないようにします。
- 感染対策に重要なワクチン接種について、調べてみましょう!
●おうちの人に接種済みのワクチンを聞いてみよう。
●それぞれのワクチンが、どの感染症に効果があるのか調べてみよう。
手のひらの表面1㎠には、4万個〜460万個もの細菌がいるといわれています。それらの大部分はもともと人の手にすみついている「常在菌(じょうざいきん)」ですが、一時的に手にくっつく細菌もあり、それを「通過菌(つうかきん)」とよびます。手に付いた通過菌やウイルスが感染源になる場合もあるのです。
わたしたちは、電車やバスで移動したり、学校で人に会ったりしていろんなものを共有します。電車のつりかわ、つくえ、ドア、くつ箱、すべり台など、手でふれた場所に病原体となるウイルスや細菌がついているかもしれません。しかし、多くの人が何度もさわるモノを、常に消毒して、病原体がいない状態にたもつことは不可能です。
わたしたちが感染する病原体(細菌やウイルス)の多くは、まず手にくっつきます。その手で自分の顔に触れたり、食べ物に触れ、病原体が体内に入ったりすることで感染が起こります。
だから、 家に帰ったときや食事のまえに手を洗うことで、手についた病原体があなたの体に入るのを防ぐことができます。

わたしたちが感染する病原体(細菌やウイルス)の多くは、まず手にくっつきます。その手で自分の顔に触れたり、食べ物に触れ、病原体が体内に入ったりすることで感染が起こります。
だから、 家に帰ったときや食事のまえに手を洗うことで、手についた病原体があなたの体に入るのを防ぐことができます。
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手あらいは日常生活でできる、とても有効な感染対策です。その目的は、ウイルスや細菌をゼロにすることではなく、悪さをする病原体をできるだけ取りのぞくこと。必要なタイミングと正しい方法で手あらいをしましょう。
●外から帰った時
●食事の前
●ご飯を作るお手伝いをする前
●生肉をさわる前とさわった後
●ゴミ出しをした後
●ペットにふれた後
●トイレの後
●せきやくしゃみを自分の手で受けた時
●病気の人や、赤ちゃん、おじいちゃん・おばあちゃんなど免疫力の弱い人に会う前
●病気の人に会った後や、ふれた後石けんを使って15秒間はこすりあらい。手先やつめの間、手のシワ、指と指の間、親指や手の甲(こう)もわすれずに。
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手をあらう必要がある時を書き出して、毎日できているかチェックしましょう。
消毒用のアルコールは、細菌の細胞壁や、ウイルスのエンベロープに含まれる脂質(ししつ)をこわしたり、たんぱく質の形を変えたりして、ウイルスの感染力をうばったり、細菌を死めつさせる力を持っています。よって、手やモノにくっついた一部のウイルスや細菌の消毒・殺菌に有効です。
ウイルスは脂質性の膜であるエンベロープの「あるウイルス」と「ないウイルス」にわけられます。
アルコール消毒薬で
●エンベロープのあるウイルスはダメージを受けやすい
●エンベロープのないウイルスはダメージを受けにくい
というちがいがありますが、どちらのウイルスにも手あらいは効果的です。

手指に付着した細菌やウイルスに対して十分な殺菌効果を発揮(はっき)するのは、アルコール濃度(のうど)が70~80%の製品とされています。手指にむらなく行きわたらせ、15秒程度かけてすりこむようにしましょう。手に取る量は手の大きさに合わせて調節しましょう。
石けんは、油の膜をこわして皮フについたよごれを落としたり、ゴシゴシこすることで物理的に手のよごれを落とします。15秒くらいこすりあらいをしてからよくすすぎましょう。
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石けんや消毒液を、1日に何度も使っていると、手がガサガサしたりかゆくなったり、あれてしまうことがあります。それは手の表面にある皮脂(ひし)や水分がうばわれて、かんそうした状態になってしまうからです。皮脂とは、皮膚(ひふ)の表面をおおう油の膜で、肌(はだ)から異物(いぶつ)が入ることを防いだり、肌の水分が水じょう気になってにげないように守ったりする役割をもちます。
手あれの予防方法
●ほしつ成分(うるおいを保つ成分)入りの石けんや消毒液を使う
●手あらいや消毒をするたび、ハンドクリームやワセリンなどのほしつざいでケアをする
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アルコールのダメージを受けにくいノンエンベロープウイルスの除去方法を調べてみよう!
アデノウイルス、ノロウイルス、ロタウイルスはノンエンベロープウイルスです。
「感染症ってなに?」で感染対策を調べてみましょう。
アルコールと聞くと「お酒」を連想する人もいるかもしれませんが、化学でいう「アルコール」とは、エチルアルコール(エタノール)やメチルアルコール(メタノール)、プロパノールといったアルコールの仲間をまとめてよぶ言葉です。
手指の消毒に使うアルコールも、お酒の成分のアルコールも、「エチルアルコール」のことを指しています。でも、それぞれ濃度も用途(ようと)も全然ちがうので、アルコール消毒薬を飲んではいけません。また名前が似ている「メタノール」も口にすると危険です。手指の消毒には、薬局などで手指消毒用として売られている製品を買って使用するのが安全です。
消毒用アルコールとお酒のアルコールは濃度も異なります。
消毒や除菌(じょきん)目的のアルコール消毒薬は、アルコール濃度70〜80%程度がすすめられています。勝手にうすめたりしないようにしましょう。
お酒とは、 酒税法でアルコール分1度以上の飲料のことをさし、アルコール度数は、ビールで4.5〜5.5%、日本酒で約15〜17%です。
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目をあらうなどの応急処置(しょち)をした後に、病院に行く必要があります。近くの大人にすぐに相談しましょう。
病院には、事故が起きたときに使っていたアルコール消毒薬のボトルを持って行くといいでしょう。保護者の方へ休日や夜間で病院があいていない時は、こども医療相談 「#8000」に電話をすると、医師や看護師(かんごし)が電話でアドバイスしてくれます。
- 消毒薬の正しい使い方知っていますか?
手がぬれている状態で消毒することや消毒薬でぬれた手をふくことは、消毒の効果をうすくしてしまいます。
●1回につける量 ●正しい広げ方 を知り、正しい消毒薬の使い方を調べてみましょう。
くわしくは、「アルコール消毒やってるつもり!?」へ
感染対策をしていて「なんでだろう?」と思うことを調べてみましょう!
時期により流行する感染症は異なります。
一年中必要だからこそ、それぞれの理由を理解して正しく効果的に感染対策を行いましょう!