掃除・消毒の方法と注意点 消毒薬研究の第一人者(薬学教授)監修の正しい感染対策方法をチェックしましょう

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mattress and linen 寝具(マットレス・リネンなど)

毎日、肌に触れる布製品やテーブルなどは、定期的に清掃・消毒を行いましょう。

マットレスの消毒方法

素材によって消毒方法が変わります。消毒後はよく乾かしましょう。

防水マットレスの場合

防水マットレスの消毒は、
アルコールや0.1%
(1,000ppm)濃度の次亜塩素酸ナトリウム液での拭き取りなどが適しています。ただし、これらの消毒薬に適さない製品の場合には、0.2%両性界面活性剤などで消毒を行います。なお、カバーが外せる製品であれば、カバーの洗濯を行ってください。
 > 次亜塩素酸ナトリウム製剤の特徴と注意点はこちら

防水ではないマットレスの場合

家庭では、非防水性のマットレスをお使いの方が多いことでしょう。この場合、構造的に消毒が行いにくいため、前もって使い捨ての防水シーツなどでマットレスを覆っておくと、カバーの洗濯を行うことで衛生的に使うことができます。防水シーツを使用していない場合に、マットレスが汚染した際の簡易消毒法としてはアルコールでの拭き取りをお勧めします。汚れがひどい場合や、体液がしみ込んでいる場合には、専門店での丸洗い(クリーニング)が適切です。

リネンの消毒方法

リネンに、血液や体液、排泄物などが付着している場合には、あらかじめ水洗いしてから家庭用洗剤を使って洗濯し、その後に消毒を行うようにしましょう。家族が感染症にかかっている場合、糞便からウイルスが検出される場合があります。体液で汚れたリネンを取り扱う場合は、手袋、マスクを使用しましょう。

熱水消毒

リネンの消毒には、熱水洗濯機を用いた熱水消毒が適しています1-3)。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や腸管出血性大腸菌(O-157など)などの細菌汚染では70℃以上・10分間、B型肝炎ウイルスやノロウイルスなどのウイルス汚染では80℃以上・10分間などの条件で洗濯します4-6)

熱水消毒​ができない場合次亜塩素酸ナトリウム

色・柄物でないリネンに対しては、次亜塩素酸ナトリウムが適しています。
リネンを洗濯する際に、すすぎの段階で0.02% (200ppm)濃度の次亜塩素酸ナトリウム液へ5分間以上浸け置きし、その後に再度すすぎを行いましょう。
なお、洗濯前に消毒を行いたい場合には、水洗い後に0.1%(1,000ppm)濃度液へ30分間浸け置きして、その後に洗濯を行います。ただし、この場合でもすすぎの段階で0.02%液での消毒を行う必要があります。
 > 次亜塩素酸ナトリウム製剤の特徴と注意点はこちら

※MRSAやO-157などの一般細菌汚染の色・柄物リネンの消毒には、ベンザルコニウム塩化物やベンゼトニウム塩化物の
0.1%液で30分間浸け置き洗いが適していますが、これらはノロウイルスなどのウイルスに対しては、消毒効果は薄いです。

オーバーテーブルの消毒方法

・アルコールで拭き取り ・次亜塩素酸ナトリウムで拭き取り のいずれかを選択します。
手指保護のため、手袋を着用すると良いでしょう。

アルコール消毒

テーブルは手指がよく触れ
るところなので、定期的
に消毒するようにしましょ
う。テーブルの消毒には、汚れの除去効果が期待でき、細菌のみならずウイ
ルスにも有効なアルコールでの拭き取りが適しています。

乾いた清潔なふきんかキッチンペーパーなどにアルコールをスプレーする、またはテーブルに直接スプレーして拭きとります。使い捨てのキッチンペーパーを利用すると、より衛生的です。そのほか、消毒用エタノールや、アルコールと界面活性剤を含む液量たっぷりの布や除菌シートを活用しても良いでしょう。
 > 消毒に使用するアルコールについて詳しくはこちら

次亜塩素酸ナトリウム

0.02%(200ppm)~0.05%(500ppm)濃度の次亜塩素酸ナトリウム液での拭き取りも適しています。ただし、ノロウイルスやロタウイルスなど、消毒薬抵抗性が強いウイルスや、新型コロナウイルスなどの人体に悪影響を及ぼすウイルスが対象となる場合には0.05%(500ppm)~0.1%(1,000ppm)濃度液の使用をお勧めします7-14)
なお、次亜塩素酸ナトリウムによる清拭では、ペーパータオルよりもむしろレーヨンなどの不織布に含浸させて用いるのが望ましいとされています。
 > 次亜塩素酸ナトリウム製剤の特徴と注意点はこちら

参考資料
1) Barrie D: How hospital linen and laundry services are provided. J Hosp Infect, 27: 219-35, 1994【IC01280】
2) Ayliffe GAJ, et al: Control of Hospital Infection. 4th ed. London, 2000, Arnold.
3) Department of health and social security HN (87) 1: Decontamination of equipment, linen or other surfaces contaminated with Hepatitis B or human immunodeficiency virus. DHSS
4) Russell AD, et al: Principles and practice of disinfection, preservation, and steriliztion, 3rd ed. Blackwell Scientific Publications. 1999
5) Ayliffe GAJ, et al: Hospital-Acquired Infection: Principles and Prevention, Butterworth-Heinemann. 1999
6) Cannon JL, et al: Surrogates for the study of norovirus stability and inactivation in the environment: a comparison of murine norovirus and feline calicivirus. J Food Prot, 69: 2761-5, 2006
7) Tan Y-M, et al: Management of inpatients exposed to an outbreak of severe acute respiratory syndrome (SARS). J Hosp Infect. 58: 210-215, 2004
8) Tyler R, et al: Virucidal activity of disinfectants: studies with the poliovirus. J Hosp Infect. 15: 339-345, 1990
9) CDC: Disaster Safety: Infection control recommendations for prevention of transmission of diarrheal diseases in evacuation centers. September 10, 2005
10) Jimenez L, et al: Virucidal activity of a quaternary ammonium compound disinfectant against feline calicivirus: a surrogate for norovirus. Am J Infect Control. 34: 269-273, 2006
11) Tung G, et al: Efficacy of commonly used disinfectants for inactivation of human noroviruses and their surrogates. J Food Prot. 76: 1210-1217, 2013
12) Sattar SA: Microbicides and the environmental control of nosocomial viral infections. J Hosp Infect. 56: S64-S69, 2004
13) Vonberg RP, et al: Infection control measures to limit the spread of Clostridium difficile. Clin Microbiol Infect.14: 2-20, 2008
14) Kampf G, et al: Persistence of coronaviruses on inanimate surfaces and their inactivation with biocidal agents. J Hosp Infect. 104: 246-251, 2020
・厚生労働省「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html
・厚生労働省「新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の家庭内での注意事項(日本環境感染学会とりまとめ)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00009.html
・一般社団法人 名古屋市薬剤師会「消毒の知識」(http://www.nagoya-yakuzaishi.com/wp-content/uploads/2018/11/shoudoku.pdf

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