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夏が来た! だけど...油断は禁物

【症状】
消化器症状 , 発熱・悪寒 , 筋肉痛 , 腹痛・下痢
【季節】
春, 夏, 秋
【感染症名】
重症熱性血小板減少症候群
夏が来た! だけど...油断は禁物

全国的に梅雨が明け、いよいよ楽しい夏本番ですね。お子さんと屋外で遊んだりキャンプに出かけたりする機会も増える季節です。でも、ウイルスを持ったマダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」には要注意です。今年は報告数が多く、マダニを介する感染症への対策が改めて重要視されています。夏のアウトドアを安心して楽しむために、マダニから身を守る予防の大切さを改めてお話ししたいと思います。



SFTSってどんな病気?

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、「四類感染症」に分類されるマダニ媒介のウイルス性感染症です。潜伏期間は6~14日程度で、初期には高熱や吐き気、下痢、腹痛などの消化器症状が多く、重症化すると血小板や白血球が大幅に減少し、意識障害や出血、最悪の場合には命にかかわるケースもあり、致死率は30%近くに達するといわれています。
ヒト以外の動物もマダニに刺されてSFTSにかかりますが、多くは症状を示さない(不顕性感染)と考えられています。ただし、ネコでは発熱・元気消失・嘔吐・黄疸などの症状を示し、重症化して約6割が死亡しているという報告がありますので、ネコには注意が必要です。
治療には特効薬はなく、抗ウイルス薬ファビピラビルによる対症療法が国内で承認されています。



流行の現状は?

国立健康危機管理研究機構の感染症発生動向調査 週報(IDWR)によると、2025年は第28週(7/7~7/13)時点で報告された感染者が全国で110人に達し、これは過去最多を更新しています。
マダニの活動は春から秋にかけて活発になります。これまで毎年100例前後報告されており、西日本が中心でしたが、今年は神奈川県や秋田県でも県内由来の初の患者が確認され、全国的な脅威に広がっています。
また、5月には関東地方で初めてペットのネコの感染が報告されました。

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感染経路は?

マダニに咬まれて感染
 日本では主にフタトゲチマダニ、キチマダニが媒介。
感染した動物(猫・犬)から人へ
 ネコや獣医師などの人獣共通感染例が複数報告されており、2025年5月には猫から獣医師へ感染し死亡した悲しい事例もあります。
患者の血液・体液との接触
 血液や体液を介したヒト→ヒト感染も稀に報告されています。



屋外での対策

1. 服装
 草むらや野山に入る時は、首にはタオルを巻き、長袖の袖口は手袋の中に、シャツの裾はズボンの中に入れます。ズボンの裾は、くつ下をかぶせるか長靴の中に入れ、帽子や手袋などもして、肌をしっかり覆いましょう。服は明るい色のものを選ぶとマダニを眼で見て確認しやすいです。
2. 虫よけスプレー
 DEET(ディート)やイカリジン配合のものは服の上から用いるものがあります。
3. 活動後のチェック
 衣服に付着したダニを発見したら、ガムテープを使って除去しましょう。シャワーや入浴でダニがついていないかチェックを。入浴後に首・わきの下・足首・膝裏・髪の毛の間などをよく確認してください。



ペットのケア

• ペットのネコは室内飼いを徹底し、外に出さないようにしましょう。
• ペットにもマダニ対策を。ペット用のダニ駆除剤がありますので、獣医師にご相談ください。感染した動物からも感染する場合があります。
• ペットが元気なく動物病院を受診する際は、体液接触への注意が必要です。



マダニに咬まれたら

• 無理に取ろうとするとマダニの頭部が皮膚内に残ることがあるので、皮膚科や医療機関で除去してもらいましょう。
• その後2週間程度は発熱や体調変化に注意し、症状が出た場合はすぐに医療機関に報告してください。



マダニ・ダニが媒介する感染症として、日本紅斑熱(リケッチア熱)や、つつが虫病・ライム病というものもあります。お子さんと外で過ごす時間は何よりの楽しみですが、マダニ対策は、その楽しい夏を安全に満喫するための"お守り"です。ゆっくり食べる夏の氷も、落ち葉の間に隠れたマダニも...気をつけて楽しみましょう。何か気になる症状が出たら、迷わずかかりつけ医へ相談してくださいね。



関連情報


厚生労働省「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000169522.html
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts_qa.html
国立感染症研究所(JHIS)「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」
https://id-info.jihs.go.jp/diseases/sa/sfts/index.html
国立健康危機管理研究機構 IDWR速報データ 2025年第28週
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/jp/rapid/2025/28/index.html

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