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感染性胃腸炎にご用心！
- 【症状】
- 吐き気・嘔吐 , 消化器症状 , 発熱・悪寒 , 腹痛・下痢
- 【季節】
- 冬
やっとインフルエンザが落ち着きをみせてきましたが、今度は感染性胃腸炎の患者が増えています。お子さんや高齢者のいるご家庭や施設では、特に注意が必要な感染症です。特に冬季には、ノロウイルスやロタウイルスが主な原因となって集団生活を送る保育園や高齢者施設での発生が増加する傾向があり、今年も全国で集団感染が報告されています。感染力が非常に強く、一度発生するとあっという間に広がってしまうことがあります。
感染性胃腸炎とは？
感染性胃腸炎は、ウイルスや細菌などが原因で起こる胃腸炎の総称で、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状を引き起こします。
主な原因であるノロウイルスやロタウイルスなどの他に、細菌や寄生虫が原因となることもあります。
⇒ノロウイルスについて詳しくはこちら
⇒ロタウイルスについて詳しくはこちら
⇒他の感染症についてはこちら
発生状況
感染性胃腸炎は、感染症に関する法律で5類感染症に指定されており、感染症発生動向調査では、指定届出機関（定点医療機関）で診断された患者数の報告が求められています。
国立感染症研究所が2月25日に発表した感染症週報第7週（2月10～16日）では、感染性胃腸炎の定点当たり報告数は7.7で、前週より1,005例増の24,106例となり、6週連続で増加しています。
感染経路
ノロウイルスなどに汚染された食品を食べて口から感染する経口感染以外にも感染経路はあります。
- 接触感染：患者の便や嘔吐物、感染者が触れたドアノブや手すりなどを介して感染します。
- 飛沫感染：患者の嘔吐時や、嘔吐物を処理するときに飛散する微粒子を吸い込むことで感染することがあります。
予防・対策
- 手洗い・うがい：外出後や調理前、食事前、トイレ後などは、必ず石けんと流水で丁寧に手を洗いましょう。アルコール消毒では不十分な場合があります。
⇒正しい手の洗い方についてはこちら
- 嘔吐物・便の処理：処理する際は、使い捨ての手袋とマスクを着用し、ペーパータオルなどで静かに拭き取り、ビニール袋に入れて密封します。その後、次亜塩素酸ナトリウムなどで消毒しましょう。
⇒嘔吐物の処理方法動画はこちら
- 調理・食事：食品は十分に加熱し、特に二枚貝は中心部までしっかり加熱しましょう。調理器具は清潔に保ち、生肉や魚介類を扱った後は、必ず洗浄・消毒しましょう。
⇒「キッチンまわりの消毒」についてはこちら
⇒「食中毒に注意しましょう！」はこちら
⇒「食材・食品別 食中毒の予防法」についてはこちら
⇒「細菌やウイルスによる食中毒って何があるの？」はこちら
4.家庭内感染の予防：感染者がいる場合は、タオルや食器などを共有しないようにしましょう。感染者はお風呂には最後に入るようにし、入浴後は換気を十分に行いましょう。
5.日頃からの健康管理：十分な睡眠とバランスの取れた食事を心がけ、免疫力を高めておきましょう。
6.ワクチン：ロタウイルスによる胃腸炎に限り、予防接種ワクチンがあり、乳幼児を中心に接種を受けることができます。ノロウイルスについては、予防接種はありません。
感染してしまったら
- 安静にして、水分と消化の良い食事を摂るようにしましょう。
- 脱水症状に注意し、こまめに水分補給をしましょう。
- 症状がひどい場合や、乳幼児・高齢者の場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
- 症状のある方は、食品を扱わないようにしましょう。
感染性胃腸炎は、近年は年間を通して発生が見られますが、例年冬に流行のピークを迎えます。特に、ノロウイルスは感染力が非常に強く、少量のウイルスでも感染するため、注意が必要です。
基本的な感染対策を行い、楽しい春を迎えましょう。
関連情報
厚生労働省 感染性胃腸炎（特にノロウイルス）について
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/norovirus/
厚生労働省 ロタウイルスワクチン
国立感染症研究所 感染性胃腸炎とは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/383-intestinal-intro.html
