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インフルエンザの流行が急拡大しています
- 【症状】
- 咳・喉の痛み , 発熱・悪寒 , 筋肉痛 , 関節痛 , 頭痛がする , 鼻水・鼻づまり
- 【季節】
- 春, 冬
- 【感染症名】
- インフルエンザ
厚生労働省は11月上旬、インフルエンザが全国で流行期に入ったと発表しましたが、ここにきて流行が急速に広がっています。12月9日~12月15日の1週間に全国の定点*医療機関から報告された感染者数は1機関当たり19.06人で、8週連続での増加となりました。
*定点:全国の感染症報告を行うように定められている医療機関。
症状
インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴で、他にものどの痛み、鼻水、せき等の症状も見られます。子どもではまれに急性脳症を、高齢者や免疫力の低下している方では細菌による肺炎を伴うなど、重症になることがあります。
⇒インフルエンザについて詳しくはこちら
発生状況
厚生労働省が12 月 20 日(金)に発表した2024年第50週(12月9日~12月15日)の「インフルエンザ発生状況」では、全国約5,000か所のインフルエンザ定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者の数は、前の週より5万人近くも多い9万4,259人でした。定点当たりの報告数は19.06人で、前の週の9.03人の2倍以上となっており、注意報の基準となる10人も超えました。
都道府県別でみると16道府県で20人を超えており、大分県では37.22人、福岡県では35.40人と、警報レベルである30人も大きく超えています。
学校では発症後5日かつ解熱後2日経過するまで、幼稚園や保育園では発症後5日かつ解熱後3日経過するまでが出席停止期間とされていますが、学級閉鎖なども増えてきています。
感染経路
感染の多くは、くしゃみやせきが原因です。ウイルスを含んだしぶきが飛び散り、それを吸い込むことで感染します。閉め切った空間では、感染者が呼吸するだけでウイルスが周囲に拡散し、感染が起こる可能性もあります。
また、ウイルスが付着したドアノブや照明のスイッチなどに触れた手で鼻や口に触っても、感染する可能性があります。
治療方法
治療薬として、抗インフルエンザウイルス薬があります。
ただし、抗インフルエンザ薬の投与は全ての患者に対して必要なものではなく、年齢によっては使用が推奨されない薬剤もあるため、使用する・しないは医師が慎重に判断します。その効果はインフルエンザの症状が出始めてからの時間や病状によって異なり、症状が出てから2日(48時間)以降に服用を開始した場合、十分な効果は期待できません。
きちんと先生の指示に従いましょう。
なお、発熱や風邪症状のある方または体調の悪い方は、発熱していなくても来院の前に電話でのお問い合わせが必要な場合があります。各医療機関の指示に従って受診してください。
予防と対策
インフルエンザの予防としては以下の方法があります。
- 流行前のワクチン接種
インフルエンザにはワクチンがあります。もう流行は始まっていますが、例年12月~3月が流行シーズンであり、12月中旬くらいまでに接種することが推奨されています。
今年は「経鼻ワクチン」と呼ばれる鼻の中にスプレーする新タイプのインフルエンザワクチンの接種も始まりました。注射を嫌がる子どもたちにも接種しやすくなっています。
- 手洗い・手指消毒
インフルエンザに限らず、多くの感染症を予防できる手洗いは重要です。手や指についたインフルエンザウイルスを物理的に除去できますが、アルコール手指消毒薬も効果があります。
⇒正しい手の洗い方についてはこちら
- 部屋の加湿と換気
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下して、インフルエンザにかかりやすくなります。適度な湿度は50~60%です。加湿器などを上手に活用してください。
また、季節を問わず、そして新型コロナウイルス対策としても、十分な換気が重要です。
常時換気設備や台所・洗面所の換気扇を常に動かせば、室温を大きく変動させることなく換気を行うことができます。
- 十分な休養とバランスのとれた食事
病気やストレスに対する抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた食事を日ごろから心がけましょう。
- 人混みや繁華街への外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や基礎疾患のある人、妊婦、体調の悪い方、睡眠不足の人は、人混みや繁華街への外出を控えるのも一つの方法です。やむを得ず外出して人混みに入る可能性がある場合には、マスクを着用するようにしましょう。
他に流行している感染症
冬に感染者が増える傾向がある新型コロナウイルス感染症の報告数が2週連続で増加し、人との接触や飛沫で感染するマイコプラズマ肺炎も、今年は9月以降に過去最多を更新する状態が続き、今でも昨年の20倍以上の報告になるなどの流行を見せています。
他にも、頬に赤い発疹が出ることから「リンゴ病」と呼ばれる伝染性紅斑も関東を中心に大流行しています。ほとんどの場合は軽症で済むことが多いですが、妊婦が感染すると胎児の異常や流産につながる可能性もあります。
これからクリスマスや年末年始と楽しいイベントが続き、人ごみに出る機会も増えますが、基本的な感染対策を行いながら楽しんでください。残念ながら体調が悪くなった場合は、無理せず行事を休みましょう。 無理に出かけても、他の人に病気を移してしまうかもしれませんし、治りも悪くなってしまいます。
元気で楽しい年末年始をお過ごしください。
関連情報
厚生労働省 インフルエンザに関する報道発表資料 2024/2025シーズン
厚生労働省 令和6年度インフルエンザQ&A
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