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一般ご家庭・学校向け

劇症型溶連菌感染症の報告が急増しています

【症状】
息苦しい , 発熱・悪寒 , 皮膚の化膿・炎症 , 腫れ , 菌血症・敗血症 , 頭痛がする
【季節】
春, 夏, 冬
劇症型溶連菌感染症の報告が急増しています

最近ニュースで取り上げられる劇症型溶連菌感染症。正式には劇症型溶血性レンサ球菌感染症(streptococcal toxic shock syndrome STSS)と言いますが、子供ではお馴染みの溶連菌によって、まれに引き起こされる重篤な感染症です。溶連菌自体はどこにでもいる菌で、A群、B群など複数の種類がありますが、A群溶血性レンサ球菌によって引き起こされる劇症型溶血性レンサ球菌感染症の報告が増えています。A群溶血性レンサ球菌は、毎年「冬」と「春から初夏にかけて」、一般的に急性咽頭炎(のどの風邪)などを引き起こす細菌で、重症化はまれです。ただし、この劇症型溶血性レンサ球菌感染症の場合は、その症状が急激に進行し、最悪の場合は死に至り、その致死率は約3040%とも言われています。

子供から大人まで幅広い年齢層に発症しますが、特に30歳以上の大人に多いのが特徴です。

感染経路・症状

突然発病することもありますが、多いのは、傷口などから血液や筋肉に菌が入り込むことによって引き起こされるケースです。手足の傷が痛くなったり腫れたりし、さらに発熱・血圧低下などが起き、その後、筋肉周辺組織が壊死(えし)したり、昏睡や呼吸状態の悪化、肝不全・腎不全といった多臓器不全を起こし、場合によっては数時間で急速に状態が悪くなります。

ささくれや水虫のような小さな傷から入ったと思われるケースや、感染経路が不明なケースもあります。なぜ重症化するのかはまだ解明されていません。

急に傷口の状態が悪くなって高熱が出たり、うわごとを言ったり応答があやふやだったりするような意識障害があれば、迷わず救急車を呼びましょう。



発生状況

2024年は非常に報告が多く、既に2023年の報告数(1999年に統計を取り始めて以降最多)を超えており、まだ増え続けています。

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劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、感染症法に基づく感染症発生動向調査において5類感染症の全数把握疾患と定められており、子供がよくかかるA群溶血性レンサ球菌咽頭炎(5類感染症の定点*把握疾患)とは区別されています。

*定点:全国の感染症報告を行うように定められている医療機関。

⇒「溶連菌感染症」についてはこちら



治療

ペニシリン系抗菌薬と呼ばれる抗菌薬が第一選択肢ですが、急激に症状が進行した場合、抗菌薬のみでは改善できず、緊急手術によって壊死した部分などを除去したり、集中治療などの全身管理を行うことがあります。



予防

今のところ、劇症型溶血性レンサ球菌感染症、また、その原因である溶血性レンサ球菌に有効なワクチンはありません。
飛沫感染や接触感染によって感染することから、手洗いや咳エチケット等の日常の基本的な感染症対策によって、原因となる溶血性レンサ球菌(溶連菌)に感染しないことが重要です。
また、小さな傷だと、ついそのままにしてしまいがちですが、傷口をしっかり洗って汚れを落とす、傷口を汚れた手で触らないなど、傷口を清潔に保つことも大切です。

そもそも、感染症は劇症型溶血性レンサ球菌感染症だけではありません。手指衛生や咳エチケット、傷口を清潔にすることなどによって多くの感染症の予防ができますので、日々、基本的な対策は行っておきましょう。



関連情報(下記サイトを参考・編集し作成)

厚生労働省 劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137555_00003.html
国立感染症研究所 劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/341-stss.html

国立感染症研究所 IDWR速報データ 2024年第24週

https://www.niid.go.jp/niid/ja/data.html

国立感染症研究所 A群溶血性レンサ球菌による劇症型溶血性レンサ球菌感染症の50歳未満を中心とした報告数の増加について(20231217日現在)

https://www.niid.go.jp/niid/ja/group-a-streptococcus-m/group-a-streptococcus-iasrs/12461-528p01.html

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