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子どもと高齢者の肺炎球菌感染症

【症状】
たんが多い , 咳・喉の痛み , 発熱・悪寒 , 頭痛がする
【季節】
春, 夏, 秋, 冬
【感染症名】
肺炎球菌感染症
子どもと高齢者の肺炎球菌感染症

8月1日は肺の日です。日本呼吸器学会によって制定され、呼吸に大切な肺を守るための環境作りを啓発されています。肺は細菌や真菌、ウイルスなどに感染して肺炎を起こすことがあります。今回は肺炎の原因微生物のなかで最も多い肺炎球菌による感染症についてご紹介します。

肺炎球菌感染症とは

肺炎球菌感染症は肺炎球菌によって引き起こされる感染症です。肺炎球菌は鼻やのどの常在菌です。乳幼児や高齢者、免疫が低下している人が風邪などで鼻やのどに炎症が起きると、肺炎や中耳炎、髄膜炎、副鼻腔炎などを引き起こします。通常、健常者で肺炎などを起こすことは稀です。無症状の場合、治療は行われませんが、中耳炎や副鼻腔炎などに対しては抗菌薬の投与などが行われます。

肺炎球菌感染症について詳しくはこちら

インフルエンザが肺炎球菌などによる細菌性の肺炎のきっかけになることもある

インフルエンザに感染した場合も鼻やのどで炎症が起きて、肺炎球菌などによる細菌性の肺炎が引き起こされることがあります。季節外れではありますが、今年は過去の同時期と比べてインフルエンザが増加している地域があります。2023年28週(2023年7月10日~7月16日)の定点※1当たりの報告数は、多い順に、鹿児島県で27.05、宮崎県で9.24、熊本県で6.35、長崎県で5.64、愛媛県で5.36です。コロナ禍の感染対策の徹底で多くの感染症が流行しなかったため免疫が低下し、感染が広がった可能性があります。インフルエンザの対策としては手洗いやアルコール手指消毒薬の使用、マスク着用、換気や部屋の加湿などです。

※1定点:全国の感染症報告を行うように定められている医療機関。

インフルエンザについては詳しくはこちら
手洗いの方法はこちら
マスクの正しい着用方法はこちら
換気についてはこちら
部屋の加湿についてはこちら

新型コロナウイルス感染症対策と侵襲性肺炎球菌感染症

インフルエンザだけではなく、新型コロナウイルス感染症の流行以降、侵襲性肺炎球菌感染症※2も報告数が減少しました。報告数減少の理由については、様々な解釈がありますが、新型コロナウイルス感染症への対策として人との距離を確保したことやマスク着用、患者さんが受診を控えたことや医療体制の変化などの影響が考えられます。
ドイツでは、新型コロナウイルス感染症流行後に、侵襲性肺炎球菌感染症が減少しましたが、2021年には子ども、高齢者共に流行前と同程度まで増加したことが報告されています。新型コロナウイルス感染症は、国内では5月に5類に移行しましたが、感染対策が緩和されているので報告数の増加が懸念されます。

※2侵襲性肺炎球菌感染症:本来無菌である髄液や血液から肺炎球菌が見つかります。特に、髄膜炎、菌血症を伴う肺炎、敗血症などが問題とされています。
侵襲性肺炎球菌感染症の症状について、菌血症を伴う肺炎が引き起こされる割合は、新型コロナウイルス感染症流行前の2017年~2019年は749人(60.7%)でしたが、流行後の2020年~2021年は169人(49.9%)でした。

新型コロナウイルス感染症流行前後における成人侵襲性肺炎球菌感染症の症状の比較.jpg



※3巣症状:脳の特定の部位に障害が起きることで生じる症状。どの部位で障害が起きるかで症状は異なり、言葉が出てこないといった症状が現れます。

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行後の成人侵襲性肺炎球菌感染症の血清型別罹患率と臨床像」(国立感染症研究所)(https://www.niid.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/2606-related-articles/related-articles-515/11772-515r08.html)を編集・加工して作成。

ご参考までに、2017年から202328週(2023年7月10日~7月16日)までの侵襲性肺炎球菌感染症の国内でのすべての報告数をお示しします。

侵襲性肺炎球菌感染症 全数報告数.jpg

IDWR速報データ」(国立感染症研究所)https://www.niid.go.jp/niid/ja/data.htmlを加工して作成

予防

予防にはワクチンが重要です。重症化を予防するため、乳幼児と高齢者に定期接種が行われています。

ワクチンについては詳しくはこちら

ワクチン以外に、マスク着用や手洗いやアルコール手指消毒薬の使用も予防になります。肺炎球菌感染症はくしゃみや咳などに含まれる肺炎球菌によって飛沫感染します。

感染対策やワクチンの他に、禁煙やバランスの取れた食事も肺炎発症の予防となります。

ワクチンについて疑問や不安がある方はかかりつけ医などに相談しましょう。

関連情報

日本呼吸器学会
市民公開講座
(https://www.jrs.or.jp/citizen/openlecture/)
市中で起こる肺炎
(https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/a/a-04.html)
ストップ!肺炎
(http://fa.jrs.or.jp/guidelines/stop-haien_medical_02.pdf)
厚生労働省
肺炎球菌感染症(高齢者)
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/haienkyukin/index_1.html)
高齢者を対象にした肺炎球菌ワクチンの定期接種を実施しています
(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001086212.pdf)
肺炎球菌感染症(小児)
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/pneumococcus/index.html)
国立感染症研究所
ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
(https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/473-prsp.html)
IDWR 速報データTOP
(https://www.niid.go.jp/niid/ja/data.html)
IDWR速報データ 2023年第28週
(https://www.niid.go.jp/niid/ja/data/12153-idwr-sokuho-data-j-2328.html)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行後の成人侵襲性肺炎球菌感染症の血清型別罹患率と臨床像
(https://www.niid.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/2606-related-articles/related-articles-515/11772-515r08.html)

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