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夏風邪「ヘルパンギーナ」にご注意を
- 【症状】
- 吐き気・嘔吐 , 咳・喉の痛み , 発熱・悪寒 , 皮膚の炎症・水ぶくれ , 頭痛がする
- 【季節】
- 夏
- 【感染症名】
- ヘルパンギーナ

夏風邪の代表的疾患「ヘルパンギーナ」が増加しています。流行状況や特徴などをご紹介します。
ヘルパンギーナとは
ヘルパンギーナは、5歳以下の子どもを中心に感染する疾患です。主にコクサッキーウイルスA群によって引き起こされますが、原因のウイルスが複数ありますので、何回も感染することがあります。発熱と口の中にできる水ぶくれが特徴です。発熱時はけいれんを合併することもあります。また、のどの痛みから食事や水分を十分に取れず脱水症になることもあります。多くの場合は2~4日で自然に熱が下がり治ります。まれに無菌性髄膜炎、急性心筋炎などを合併することがあります。無菌性髄膜炎の場合は、発熱以外に頭痛や嘔吐に注意が必要です。急性心筋炎の場合は、心不全の初期症状である足のむくみや息切れに注意しましょう。
定点※当たりの報告数の推移
2023年23週(6月5日~11日)の報告数は過去の同時期と比較してもかなり多くなっています。例年、5月頃から増加し始めて7月にピークを迎えますので、今後ますます注意が必要です。
※定点:全国の感染症報告を行うように定められている医療機関。ヘルパンギーナの場合は小児科。
IDWR速報データ 2023年第23週(国立感染症研究所)(https://www.niid.go.jp/niid/ja/data/12080-idwr-sokuho-data-j-2323.html)を加工して作成
特に西日本で増加傾向
都道府県ごとの報告数では、宮崎県(10.67)、和歌山県(7.1)、愛媛県(6.14)、大分県(6.06)、鹿児島県(5.94)と西日本で増加傾向です。
IDWR速報データ 2023年第23週(国立感染症研究所)(https://www.niid.go.jp/niid/ja/data/12080-idwr-sokuho-data-j-2323.html)を加工して作成
治療
特別な治療法はなく対症療法が行われますが、発熱や頭痛に対しては解熱鎮痛薬が使用されることもあります。
予防
くしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスによって感染します。また、おむつ交換で汚染された手指によって感染することもあります。ヘルパンギーナはアルコールでは効果が不十分なこともありますので、石けんと流水で手洗いを行いましょう。感染者との密接な接触を避けることも対策になります。ワクチンはありません。
手洗いの方法はこちら
保育園などでの取扱い
ヘルパンギーナは便から2~4週間の長期にわたりウイルスが排出されることから、登園を控えることによる感染拡大防止効果はあまり期待できません。登園の目安は症状がなくなり普段の食事がとれることです。登園する際は、排便後やオムツ交換後の手洗いを徹底します。感染した場合は保育園に相談しましょう。
コロナ禍の感染対策の徹底で多くの感染症が流行しなかったため免疫が低下し、感染が広がりやすい可能性があります。お子さんが感染の疑いのある場合は医療機関を受診しましょう。
ヘルパンギーナについて詳しくはこちら
関連情報
厚生労働省
ヘルパンギーナ
(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-25.html)
保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)
(https://www.mhlw.go.jp/content/000859676.pdf)
国立感染症研究所
ヘルパンギーナ
(https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/515-herpangina.html)
IDWR速報データ 2023年第23週
(https://www.niid.go.jp/niid/ja/data/12080-idwr-sokuho-data-j-2323.html)
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