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冬の感染症はどうなった!?ー新型コロナウイルス対策によってー
- 【症状】
- たんが多い , 吐き気・嘔吐 , 咳・喉の痛み , 嗅覚異常・味覚異常 , 息苦しい , 発熱・悪寒 , 腹痛・下痢 , 鼻水・鼻づまり
- 【季節】
- 春, 夏, 秋, 冬
- 【感染症名】
- インフルエンザ , ノロウイルス , 新型コロナウイルス感染症
2月中旬になり、暖かい日もありますが、まだまだ寒い日が続いています。
ウイルスの種類にもよりますが、一般的に気温が低下し乾燥する冬は感染症が流行します。
⇒感染症の流行と冬についてはこちら(新型コロナウイルス感染症についてー冬に向けての感染対策ー>感染症の流行と冬)
新型コロナウイルスは新規感染者が急速に増加し、1月8日に2回目の緊急事態が宣言され、新規感染者は減りましたが、現在も10都府県(東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡)では緊急事態宣言下にあり、感染リスクの高い場面に絞った、効果的・重点的な対策がとられています。
⇒2回目の緊急事態宣言についてはこちら
この冬は新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行が心配されていましたが、ノロウイルスなどの感染性胃腸炎も含めて冬の感染症はどうなったでしょうか。
新型コロナウイルス感染症と
冬の感染症(インフルエンザと感染性胃腸炎)の感染状況
新型コロナウイルスについては、国内で感染者が出始めてから2021年第5週(2月1日~7日)までのPCR検査陽性患者の推移、インフルエンザと感染性胃腸炎については、2019年から2021年第2週(1月11日~17日)までの定点※当たりの報告数の推移を下記のグラフで示しています。
※定点:全国の感染症報告を行うように定められている医療機関。
<新型コロナウイルス>
2021年第5週(2月1日~7日)までの時点で、新型コロナウイルスは2回目の緊急事態宣言直後よりは陽性者は減りましたが、まだまだ陽性者は多い状況が続いています。
<インフルエンザ>
2021年第5週(2月1日~7日)のインフルエンザの定点当たりの報告数は0.01となり、例年より顕著に少ない状況が続いています。
<感染性胃腸炎>
2021年第5週(2月1日~7日)の感染性胃腸炎の定点当たりの報告数は2.53となり、2週連続増加しています。ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎も一部の地域では流行していますが、全体的には例年と比べて低い水準を示しています。
※感染性胃腸炎には、ノロウイルス、ロタウイルスなどによるウイルス性胃腸炎、腸管出血性大腸菌(O157など)、サルモネラ、カンピロバクターなどによる細菌性胃腸炎が含まれています。
⇒それぞれの感染症についてはこちら(感染症ってなに?>感染症の種類)。
感染経路
感染症を予防するには感染経路を断ち切るための対策が必要です。それぞれの感染症の感染経路をご紹介します。
⇒感染経路について詳しくはこちら(感染症ってなに?>感染経路)
まず、新型コロナウイルスは、飛沫感染と接触感染が主であると考えられます。また、換気が悪い環境では、咳やくしゃみがなくてもエアロゾルと呼ばれるウイルスを含むごく小さな粒子により感染が起こることもあります。
⇒新型コロナウイルス感染症について詳しくはこちら(感染症ってなに?>「新型コロナウイルス感染症」ってどんな感染症?)
次に、インフルエンザは、空気感染や接触感染が起こることもありますが、飛沫感染が主であると考えられます。感染の多くは、くしゃみやせきが原因です。ウイルスを含んだしぶきが飛び散り、それを吸い込むことで感染します。新型コロナウイルスと同じような感染経路です。
⇒インフルエンザの感染経路について詳しくはこちら(感染症ってなに?>「インフルエンザ」ってどんな感染症?)
そして、ノロウイルスは、カキなどの食品を食べて経口感染することも多いのですが、感染力が強く乾燥に強いためヒトからヒトへの二次感染もあります。感染経路としては、接触感染、飛沫感染、空気感染のいずれも考えられます。全ての感染経路が新型コロナウイルスと同じではありませんが、新型コロナウイルスと同じ感染経路で感染を起こすこともあります。
⇒ノロウイルス感染症について詳しくはこちら(感染症ってなに? >「ノロウイルス」ってどんな感染症?)
●
●手洗い・消毒:帰宅時や、多くの人が触れる場所に触った後、食事の前等必要なタイミングでこまめに手を洗いましょう。手を洗った後のタオルの共用は避けましょう。
●手袋の着用:嘔吐物や嘔吐の処理は手袋を用いましょう。使用後は密閉してきちんと処理し、すぐに手を洗いましょう。
⇒詳しくはこちら
●飛沫感染の感染対策
●咳エチケット:マスクを着用しましょう。咳・くしゃみをする際に、マスクを着用していない時はティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえましょう。咳やくしゃみを手でおさえると、手にウイルスが付着し、その後に触る物を介して、他の人に感染症をうつす可能性があります。
●手洗い・消毒:とんだ飛沫が直接、または物を介して手につき、その手で口や目・鼻を触ることで感染することがあります。マスクを外した後の手洗いも忘れずに行いましょう。
⇒詳しくはこちら
●空気感染の感染対策
換気:換気を行い、病原微生物の空気中の濃度を低くします。
⇒詳しくはこちら
まとめ
この冬の感染症が流行していない理由として、新型コロナウイルス対策を行っていることも影響していると考えられます。
特に、新型コロナウイルスと同じ呼吸器感染症のインフルエンザは、主な感染経路の飛沫感染が共通していることもあり、マスクの着用、手指衛生、換気や外出自粛等を行ったことが影響していると考えられます。ノロウイルス感染症についても二次感染の接触感染が共通しています。
まだまだ寒い日が続きますが、効果的な感染対策を行いましょう。
関連情報
国立感染症研究所
感染症発生動向調査週報(IDWR)
(https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr.html)
厚生労働省
新型コロナウイルス感染症について.>オープンデータ
(https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/open-data.html)
接触感染の感染対策