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アウトドアで感染対策!?
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待ちに待った夏休み。キャンプやトレッキング、昆虫採集、公園での水遊びなど、アウトドアは楽しいことがいっぱい!
でも、アウトドアには注意しないといけない動物や虫などもいっぱいいるんです。
今回は、アウトドアでの注意点をご紹介しましょう。
野生の生き物
野山にはたくさんの生き物がいます。公園など私たちの身近にもハトやカラスなどの野鳥がたくさんいます。
このような生き物は、どんな病原体を保有しているかわかりません。野生の生き物は警戒心が強く、ヒトに近づいてくることはありませんが、エサをやっておびき寄せたり、捕まえてむやみに触るのはやめましょう。
●キタキツネ
キタキツネはエキノコックスという寄生虫を持っていて、糞中に出された寄生虫の卵が手指について口から入って感染します。ヒトからヒトへの感染はありません。
感染すると数年から10年以上の潜伏期があり、すぐには自覚症状が現れません。いろいろな症状を起こしますが、肝臓に寄生することが多く、肝機能障害に伴うだるさや黄疸等の症状が現れ、放っておくと肺や脳に病巣が転移したり、命にかかわることもあります。
キタキツネが近づいてきてもエサをやったり、触らないようにしましょう。
●ハト
ハトなどの野鳥はオウム病クラミジアという微生物を自然に持っています。オウム病は飼われてるオウムやインコ類からの感染が多いですが、ハトはオウム病クラミジアの保有率が20%と高く感染源とされています。
オウム病クラミジアは、糞中に出され、乾燥すると空気中に舞い上がって人が吸い込んで感染します。また、鳥の羽や糞便などに直接触れても感染することがあります。
症状は、軽度のインフルエンザ様の症状から、重症例までさまざまです。感染すると1~2週間の潜伏期間の後、突然高熱(38℃以上)が出現し、高率で咳を伴い、頭痛、倦怠感、筋肉痛や関節痛などがみられます。高齢者などでは重症になることが多いので注意しましょう。
●カメ、ヘビ、トカゲ
公園の池ではたくさんの大きくなったミドリガメが甲羅干ししているのをよく見かけます。このカメはペットとして飼育していたミドリガメの飼い主が飼育できなくなり、公園の池に放して野生化したもので、社会問題化しています。野生化したミドリガメはある調査によると約16%がサルモネラを持っています。また、同じ調査で約70%ものヘビ、約4%のトカゲがサルモネラを持っていました。
公園の池でカメやヘビなどの爬虫類を見かけても触ったり捕まえたりしないようにしましょう。
⇒「サルモネラ」についてはこちら
マダニ・ツツガムシ
草むらや野山などには動物の血を吸って感染を媒介するマダニやツツガムシがいます。
人の血を吸ってうつす感染症には、マダニの仲間が媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS: Severe fever with thrombocytopenia syndrome)、日本紅斑熱、ライム病、ツツガムシの仲間が媒介するつつが虫病などが知られています。
⇒「ダニから感染!?」についてはこちら
『湧き水や沢の水は飲んでもいいの?』
山では、きれいな湧き水や沢の水が流れているところがよくあります。疲れているとつい飲みたくなりますが、寄生虫や大腸菌などの細菌に汚染されていて、感染してしまうことがあります。
北海道ではヒトが感染すると肝臓に障害を起こすエキノコックス、本州では下痢や腹痛を起こす微生物に汚染されているかもしれません。いずれも動物の排泄物が汚染の原因です。また、土にもともと含まれるヒ素やフッ素などの有害物質が混ざる可能性がありますし、上流部や周辺でごみの不法投棄があった場合、その影響を受ける可能性もあります。
いくらきれいに見えても、湧き水や沢の水は飲まないで、飲み水は持参しましょう。
蚊
公園などのちょっとした草むらや野山にはどこにでもヒトスジシマカ(通称やぶ蚊)が生息しています。
蚊がうつす感染症は、デング熱、日本脳炎、ジカ熱、マラリアなど多くの種類がありますが、主に熱帯・亜熱帯で流行しています。中でもマラリアはエイズ、結核に続く世界3大感染症の一つです。日本では日本脳炎以外は輸入感染症として見られますが、流行地で航空機に侵入した蚊が、日本で感染を広げる可能性は十分に考えられます。日本国内では、ヒトスジシマ蚊が媒介し、デング熱が2014年に東京の代々木公園を中心に流行し、160人の感染が確認されました。
⇒「蚊はかゆいだけじゃない!?」についてはこちら
食中毒
アウトドアでの食事は何倍にも美味しく感じます。野山でお弁当を食べたり、川原でバーベキューをするのはアウトドアでの一番の楽しみです。
しかし、アウトドアで食中毒にならないように、アウトドアでの食中毒の「予防のポイント」に気をつけましょう。
⇒「食中毒に注意しましょう!」はこちら
●バーベキュー
・食材はクーラーボックスに入れて低温で管理しましょう
・包丁やまな板などの調理器具は野菜と肉で分けましょう。1つしか用意できない場合は、野菜を先に切り、肉は後で調理しましょう
・肉や魚は十分に加熱しましょう
・調理する箸と食べる箸は分けましょう
●お弁当
・当日に調理したものを食べましょう
・冷ましてからふたをしましょう
・保冷剤などで冷やして、なるべく早く食べましょう
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